サステナビリティ
健康経営の推進

健康経営の推進

ニッタグループの価値創造ストーリーと健康経営

ニッタグループでは、価値創造のための重要なマテリアリティの一つとして、働きがいのある魅力的な職場環境の実現を目指しています。健康経営®(※)は、魅力的な職場環境を実現するための方策の一つとして位置付けています。
健康経営を通じてグループ社員一人ひとりが能力を発揮することで、中期経営計画に掲げる「ものづくりを核としたシフトイノベーター」の実現を目指します。

※「健康経営®」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

健康経営宣言

ニッタグループは、健康経営を推進するため、「NITTA健康経営宣言」を策定しています。

NITTA健康経営宣言

私たちは、ニッタの『使命』を実現するためには、社員一人ひとりが心身ともに健康で、自らの能力を活き活きと発揮できることが必要であると考え、社員の心身の健康を重要な経営基盤と位置づけます。
130年を超えるニッタの歴史と伝統を受け継ぎ、さらなる発展につなげるため、経営の基盤である一人ひとりの健康づくりを全員が一体となって進めていきます。 Going ahead with you

ニッタ株式会社
代表取締役社長 石切山 靖順
(制定日:2018年6月8日)

健康経営の戦略と最終的な成果指標

社員一人ひとりがイキイキと活躍できる魅力的な職場環境を実現するため、「健康なからだ」 「健康なこころ」 「健康な職場」の3つの健康をキーワードとして健康経営を進めていきます。

NITTAの取り組み ~ からだ、こころ、職場の3つの「イキイキ」 ~
  1. 1. 健康なからだ健康の保持・増進につながる諸施策を講じ、健康なからだづくりに取り組みます。
    生活習慣(食事、運動、睡眠、喫煙、飲酒 等)改善のサポートを行い、「からだイキイキ」 を目指すことで、将来のがんや生活習慣病リスクを減らし、仕事やプライベートにおける精神的・身体的苦痛や医療費負担を未然に防ぎます。
  2. 2. 健康なこころストレスチェックの活用、メンタルヘルス教育や情報提供 等を行い、健康なこころを守ります。
    メンタル不調の予防に努め、「こころイキイキ」 を目指すことで、生産性の低下や休職を防ぎます。
  3. 3. 健康な職場働き方改革と連動して、労働時間の適正化、働き方・休み方の選択肢の拡充 等、働きやすい職場づくりに取り組みます。
    ワークライフバランスの向上により会社満足度や余暇の充実を図り、「職場イキイキ」 を目指すことで、魅力的な職場環境を実現します。

以上を踏まえて、健康経営の最終的な成果指標として以下の3つの指標を設定しています。

  1. 成果指標 1. メタボリックシンドローム該当者率改善(脂質リスク改善) メタボリックシンドロームと、それにつながる脂質リスクを改善することで、健康なからだづくりを実現します。
    具体的には、食生活と運動習慣、喫煙習慣(※)の改善に取り組みます。それらの疾病予防意識の向上によって、従業員の行動変容を目指します。 ※喫煙はHDLコレステロールの減少とLDLコレステロールの増加によって脂質リスクを向上させる要因となります。
  2. 成果指標 2. プレゼンティーイズム(※)の改善 健康なからだ、こころ、職場を通じてプレゼンティーイズムの改善につなげます。
    特に、プレゼンティーイズムの改善につながりやすい睡眠習慣の改善と仕事満足度の向上を実現するため、高ストレス者率の低減に取り組みます。 ※出勤はしているものの、健康問題が理由で完全な業務パフォーマンスが出せない状態のこと
  3. 成果指標 3. ワーク・エンゲイジメントの向上 ワーク・エンゲイジメント向上によって、健康な職場の実現につなげます。
    具体的には、従業員のワーク・エンゲイジメントに大きな影響を与える会社満足度の向上や余暇の充実を実現するために、有給休暇取得率の向上などワークライフバランスの向上に取り組みます。

成果指標の達成のために、個別施策と成果指標の繋がりを「健康経営戦略マップ」として明確化し、図示しています。以下のリンク先をご参照ください。

推進体制

経営トップを健康経営の最高責任者とし、健康経営推進プロジェクトメンバーが中心となり、各種施策を進めています。各種施策には経営層も参加し、取り組みや事例についての実施状況を、適宜サステナビリティ推進委員会にて報告しています。また、社員に対しては社内報で周知しています。

推進体制

健康経営のこれまでの成果と今後の取り組み

健康なからだについて

健康経営宣言策定時(2018年)の当社のメタボリックシンドローム(以下、メタボと略記)の該当者率は、健保連の全国平均に比べて3%ほど高い状態でした。メタボは高血圧症など生活習慣病につながる可能性が高いため、従業員の「からだイキイキ」を目指して、メタボ該当者率2.7%低減、脂質リスク該当者率2.5%低減を2021年度目標として設定し、協会けんぽの「職場まるごと健康宣言」に毎年度継続して参加しました。
その結果、2021年度時点で脂質リスク該当者率では目標を上回る3.2%の低減を達成しました。メタボ該当者率は2.0%低減したものの、目標未達となりました。
メタボ該当者率改善のためには、生活習慣の改善が重要であるため、2025年度までに生活習慣改善に関心のある人の割合を85%、歩行習慣適正者率50%、食事習慣適正者率70%を目指して、社員の生活習慣改善に取り組みます。
今後、「職場まるごと健康宣言」への参加に加えて、ウォーキングイベントや社内食堂の健康メニューの提供により、日々の生活習慣を意識してもらい、生活習慣の改善につなげることで、最終的にメタボの非該当者率を向上させることを目指します。

職場まるごと健康宣言への参加による効果
協会けんぽ奈良支部
「職場まるごと健康宣言」ポスター
社員の生活習慣に焦点を当てた目標値(2025年度目標)
実績値
(2021年度)
目標値
(2025年度)
1. 生活習慣改善に関心のある人の割合 74.0% 85.0%
2. 歩行習慣適正者率
(歩行等の身体活動を1日1時間以上している人の割合)
40.0% 50.0%
3. 食事習慣適正者率
(就寝前2時間以内の食事が週に2回以下の人の割合)
63.7% 70.0%
健康なからだに関するモニタリング指標
健康に関する指標 2021年 2022年 2023年
定期健康診断受診率 100.0% 100.0% 100.0%
特定保健指導受診率 21.8% 20.2% 27.5%
精密検査受診率 59.6% 60.9% 57.1%
メタボリックシンドローム非該当者率 74.5% 74.1% 71.5%
脂質リスク該当者率 58.3% 53.8% 53.3%
BMIリスク該当者率 28.9% 29.1% 30.4%
血圧管理不良者率 2.3% 3.0% 2.9%
喫煙リスク該当者率 25.8% 27.0% 25.7%
運動習慣リスク該当者率 74.9% 76.9% 75.9%
睡眠リスク該当者率 50.9% 51.1% 50.9%
健康経営の認知度 96.4% 93.9% 95.0%
職場健康チャレンジ参加率 36.7% 42.6% 57.0%
職場健康チャレンジ満足度 81.8% 89.2% 87.4%
ウォーキングイベント参加率 15.3% 15.1% 16.9%
eラーニング受講率(女性の健康課題) - 85.0% 79.6%

★:健康経営の最終的な成果指標

健康なからだに関する取り組み
  • 職場まるごと健康宣言(協会けんぽ奈良支部主催)
  • NITTA☆ウォーキングフェスティバル
  • 女子栄養大学監修の健康メニューの社内食堂への提供
  • 医務室の整備
    2022年に名張工場の医務室を整備し、産業保健体制の充実とあわせて、専門家との連携を強化しています。
  • 禁煙対策
    医務室の禁煙外来に加え、外部の医療機関での禁煙治療に補助金を支給し、医務室がない地域でも社員の禁煙を支援しています。

健康なこころについて

ストレスチェックや健康診断の問診結果の分析を行った結果、高ストレス者はプレゼンティーイズムによる損失割合が高いことが分かりました。そこで、従業員の「こころイキイキ」に向けて高ストレス者率の改善を目標に掲げ、メンタルヘルスに関する研修やeラーニングなどを実施しました。
その結果、コロナによる働き方の変化の影響もあるものの、高ストレス者率は2019年度の19.9%から2021年度時点で18.5%へ改善しました。
高ストレス者率は以前と比較して改善しつつあるものの、従業員の「こころイキイキ」を実現するため、引き続き高ストレス者率の改善とプレゼンティーイズムの改善を目指します。
今後は、研修やeラーニングを通じたメンタルヘルスの知識向上に加えて、管理職向けの研修やeラーニングによりハラスメント対策を行い、管理職と部下の適切なコミュニケーションの実施につなげます。

高ストレスによるプレゼンティーイズムへの影響
新任管理職向けのメンタルヘルス研修の様子
健康なこころに関するモニタリング指標
健康に関する指標 2021年 2022年 2023年
プレゼンティーイズム(※1、4) 75.4% 71.4% 71.1%
ストレスチェック関連 ストレスチェック受検率 93.1% 93.2% 94.3%
高ストレス者率 18.5% 18.1% 14.9%
休職者率(※2) 1.1% 1.5% 1.7%
アブセンティーズム(※3、4) 88.5% 78.9% 79.6%

★:健康経営の最終的な成果指標

  1. 出勤はしているものの、健康問題が理由で完全な業務パフォーマンスが出せない状態のこと
    病気や怪我がないときに発揮できる仕事の出来を100%としたときの、自身の仕事の出来を評価したもの
    SPQを用いたサーベイを実施。プレゼンティーイズム損失割合0~20%の割合
  2. 1ヵ月以上の休職者の割合
  3. 従業員調査で、年間に病気や怪我で仕事を休んだ日数を「0~5日」と回答した人の割合
  4. 2023年度対象者数994人、回答率93.1%
健康なこころに関する取り組み
  • メンタルマネジメント研修、メンタルヘルスのeラーニング
  • ハラスメント研修、ハラスメントのeラーニング
  • 業務負荷が高い社員へのサポート
    残業時間が長く、業務負荷が高くなっている社員に対して、必要に応じて面談を実施し、サポートを検討する体制を整備しています。

健康な職場について

従業員のワークライフバランスを向上し、イキイキと働ける職場環境を実現するため、ニッタグループでは有給休暇の取得促進に取り組んできましたが、社内では部門・職種ごとに取得率に差がありました。そこで、より多くの従業員の「職場イキイキ」を実現するよう、有給休暇取得率75%を目標に設定しました。
人事部門からの取得奨励とフォローアップによる休暇を取得しやすい環境整備と、現場や間接部門の作業効率化を通じて休暇取得を後押しした結果、2022年度に有休取得率が76.2%となり目標を達成しました。
有休取得率の目標を今後も達成できるよう、休暇取得の奨励や業務効率化といった取り組みを継続します。また、人事グループが主体となって、ワーク・エンゲイジメント向上につながる新しい取り組み目標を検討し、「職場イキイキ」の実現に引き続き取り組みます。

有給休暇取得率の推移
QCサークル(自発的な品質管理活動)
発表大会の様子
健康な職場に関するモニタリング指標
健康に関する指標 2021年 2022年 2023年
ワーク・エンゲイジメント(※1、2) 2.9点 2.6点 2.6点
ワークライフバランス 平均月間所定外労働時間 17.0H 15.0H 15.0H
育児休暇取得率(女性/男性) リンク先をご参照ください
有給休暇取得率 71.5% 76.2% 76.4%
離職率 3.9% 2.9% 4.3%

★:健康経営の最終的な成果指標

  1. 2021年度まで従業員調査に関する質問項目を組み入れて自社独自の指標で測定し、平均値を算出(4点満点)
    2022年度より新職業性ストレス簡易調査のワーク・エンゲイジメント尺度で測定し、平均値を算出(4点満点)
  2. 2023年度 対象者数1110人、回答率82.7%
健康な職場に関する取り組み
  • 有給休暇の取得奨励
  • 趣味部への活動支援
    野球部やテニス部など様々な趣味部への活動支援、補助を行うほか、社内報で定期的に全クラブを紹介し、多くの社員が参加しています。
    (2024年現在234名在籍:5,000円/人程度の補助)

顕彰取得状況・プロジェクト参加状況等

「健康経営銘柄」および「健康経営優良法人認定(ホワイト500)に認定

健康経営銘柄

健康経営優良法人ホワイト500

従業員の健康に関する課題解決に取り組んでいることが認められ、昨年に引き続き2年連続で「健康経営銘柄2024」に選定されました。
2019年から6年連続で「健康経営優良法人 大規模部門(ホワイト500)に認定されました。

健康経営銘柄とは
経済産業省と東京証券取引所が共同で、健康経営優良法人(大規模法人部門)申請法人の上位500位以内の上場企業から1業種につき1社を基本として選定します。

健康経営優良法人とは
経済産業省と日本健康会議が共同で、優良な健康経営を実践している法人を顕彰するもので、健康経営優良法人の認定を受けた大規模法人のうち原則上位500社は「ホワイト500」に認定されます。

スポーツエールカンパニー2024に
認定されました

スポーツエールカンパニー2024

スポーツ庁から「スポーツエールカンパニー2024」に認定されました。
なお、当社は今回で5年連続の認定となり、ブロンズ認定※となりました。
※ブロンズ認定:通算5回以上認定された企業に付与
認定年:2020年、2021年、2022年、2023年、2024年
※スポーツ庁では、「働き盛り世代」のスポーツ実施を促進し、従業員の健康増進のために
スポーツの実施に向けた積極的な取組を行っている企業を「スポーツエールカンパニー」として認定しています。

Sports in Lifeプロジェクトに
加盟しています

Sports in Life

スポーツ庁の推進する「Sports in Lifeコンソーシアム」の趣旨に賛同し、加盟しています。

Sport in Lifeプロジェクトとは スポーツ庁ホームページ ⇒ https://sportinlife.go.jp/

「FUN+WALK PROJECT」に
参画しています

FUN+WALK PROJECT

スポーツ庁官民連携の「FUN+WALK PROJECT」に賛同しています。
定期的にウォーキングイベントを実施し、社員とその家族が「歩く」ことを楽しみながら,健康を目指します。

FUN+WALK PROJECTとは スポーツ庁ホームページ ⇒ https://www.mext.go.jp/sports/funpluswalk/